導入
今日の箇所は、クリスチャンの仲間を励まし力づけようと伝道旅行に出発しようとしたのですが、パウロとバルナバの考え方の違いにより、議論に議論を重ね、違う道を歩むことになってしまったという箇所であります。
ポイント
今日もいつものようにポイントを2つあげたいと思います。1つ目のポイントは「いつも神さまが歩む道を教えてくれることを感謝しよう」ということと、もうひとつのポイントは「神さまの恵みが私たちに注がれていることを信じていこう」ということを思いながらみことばを見ていきたいと思います。
解説
彼らの第2回目の伝道旅行の目的は、第1回目の伝道旅行で誕生した教会を見て回り、クリスチャンの仲間を励まし力づけようということにしたのでありますが、彼らに1つの問題、意見の違いが出てしまったのであります。
パウロとバルナバの意見の違いは、マルコとも呼ばれるヨハネを連れて行くかどうかについてで、バルナバは彼も一緒に連れて行きたい、パウロは前回の伝道旅行の時に途中で帰ってしまった奴は連れて行かない方がよい、と激しい言い争いになってしまったのでありました。
どうにもこうにも、意見の違いを埋めることが出来ずに、バルナバはマルコを連れて親戚や知り合いがいたキプロスへ、パウロは異邦人教会に報告するため出かけていたシラスを連れてシリアとキリキアへ、それぞれ仲間から祈られて出発するのでありました。
このような結果になってしまったことはとても残念であったかも知れませんが、少し見方を変えると、救われたときのパウロ、伝道者としてスタートしたパウロ、誰からも相手にされずに落ち込んでいたパウロを、励まし力づけて一緒に伝道旅行に出かけて、いろいろなことを教え導き助けてきたのが慰めの子と呼ばれていたバルナバでありました。
バルナバにとってパウロと別れることは寂しく辛いことであったかも知れませんが、ようやくパウロが一人前になり独り立ちできたのだと、これからは新しいパートナーと頑張ってくれと喜びつつ送り出したのではないかと思います。
また、これまで一つだった伝道チームが、二つの伝道チームになったのだ、伝道の働きがさらに新しい地域へと広がっていくのだと確信していたのではないかと思います。このあと使徒の働きを読みすすめていきますと、パウロの働きが中心となっていきますが、背後で祈りつつパウロの働きを支えていたのではないかと思います。彼らの働きによってさらなる宣教の御業が拡大していくことになったのでありました。
私たちは物事を点と点でしか見ることが出来ず、なんでこんなことが起こったのだろう、どうしてこんな目にあわなければいけないのだろうと思ってしまうことがあるかも知れませんが、主なる神さまは我々の全てのすべてを知っておられ、我々の人生を長い線で見られ、またときには3Dで、立体状で見られるので、何がもっとも善いことであるかを把握しておられるのであります。
適応
私たちが心を尽くして主を求め、どこにおいても主の存在を認めて歩むのならば、私たちに歩むべき道を教えてくださるのであります。私たちもイエスさまの十字架を見上げつつ、「主の恵みにゆだねられて」歩む日々を過ごしたいと思います。
今日このとき、私たちの全てを知っていてくれる、主なる神さまに全てをお委ねして、お任せして歩んでいきたいと思います。
主を信じる私たちのために、神さまは必ず導きを与えて助けてくださいます。ときには思いもよらないことが起こるかも知れませんが、主から離れないで、主を信頼して歩んでいけるようにさせていただきたいと思います。