導入
今日の箇所は、ムチ打たれ牢獄に入れられていたパウロたちが釈放されて牢から出してもらえる箇所であります。何事もなかったように解放されることになったパウロたちは、自分たちがローマ市民であるのにもかかわらず、不当な扱いを受けたと訴えるのでありました。
ポイント
1つ目のポイントは「イエスさまの十字架によって罪赦され救われたことを感謝しよう」ということと、もうひとつのポイントは「私たちも神さまのために働けることを感謝しよう」ということを思いながらみことばを見ていきたいと思います。
解説
夜が明けて朝になると、長官たちは町の人たちの顔色をうかがっていたからなのか、ユダヤ人たちを邪魔者扱いしていたからなのか、これ以上パウロたちを牢獄につないでいても意味がないと思ってなのか、部下の刑吏たちを遣わして「あの者たちを釈放せよ」と言うのでありました。
この命令を聞かされた看守、パウロたちから福音を聞き救いの恵みに預かった看守は、この命令を聞いてとても喜んでパウロたちに「あなたたちを釈放するようにと知らせを受けました。安心してお行きください」と言うのでありました。
看守にとってはよいニュースに思えたのでありましたが、パウロはこれを聞いて納得のいかない話しであり、同意できないことであったのです。
パウロが釈放の知らせを喜ばなかった理由は、ローマ帝国の支配下であったピリピの町で、ローマ市民である自分が不当な扱いを受けた、異邦人のように扱われて裁判もされずにむち打ちの刑に処され、しまいには牢獄にも入れられた、もし役人たちが目の前にいる人物がローマ人であると知っていたらこのようなことをしなかっただろうと言うのでありました。
パウロたちは警吏たちにこのことを伝えずに上級の法廷で訴えることも出来たのでありますが、むち打ちの刑と投獄の責任をしっかりと取らせるため、またもしかするとピリピにいるクリスチャンたちを守ってもらうために、警吏に話ししたのでありました。警吏たちはすぐに長官たちに報告すると、長官たちは驚いてパウロたちのところに出かけていくのでありました。
まずいことになってしまった思った長官たちは急いでパウロのところに出かけて行き、パウロたちをすぐに牢から出して謝罪をし、なだめて、ご機嫌を取り、これ以上騒ぎが大きくなっても困ると思い、町から立ち去るように頼むのでありました。
パウロたちは長官たちの話しを聞くと、リディアのところへと出かけていくのでありました。家の教会となっていたリディアの家では、パウロたちが解放されること祈り、もう一度、再会できるように願っていたところにパウロたちが現れたのでとても驚いたのではないかと思います。
パウロたちはリディアをはじめそのところにいたクリスチャンたちを励まし、福音のメッセージを伝えて、新しい宣教地を目指して出発するのでありました。
適応
私たちも男性・女性の違い、年齢の違い、生まれ育った背景の違いがあるのですが、それらをも用いてくださって、その人でなければ届くことの出来ない人へ福音宣教のアプローチできるのであります。
それぞれみなさんが救われたときのことを思い出すと、あの人がいたから、この人がいたから救いの恵みに預かれたのだなということがあると思います。今度は私たちが誰かのために福音を伝える使命が、役目が与えられているのであります。
神さまから与えられたいのちを大切にし、この地上で生かされている使命を全うしていけるように、神さまの喜ばれることを選びとっていくことが出来るように、今日もイエスさまの十字架を見上げて歩んでいきたいと思います。