慰め合って励まし合って生きる

導入

今日の箇所は、第三回目の伝道旅行が終わりに近づいてきたところ、各地のクリスチャンたちとの交わりを深めて、互いに励まし合って歩んでいく姿が記されており、初代のクリスチャンたちの信仰生活を知ることの出来る箇所であります。

使徒の働き20章7-16節
人々は生き返った青年を連れて帰り、ひとかたならず慰められた。

ポイント

今日もいつものようにポイントを2つあげたいと思います。1つ目のポイントは「祈り合い励まし合い助け合って生活していこう」ということと、もうひとつのポイントは「神さまのみことばを握って主から離れないで歩んでいこう」ということを思いながらみことばを見ていきたいと思います。それではもう一度7節と8節をもう一度お読みします。

解説

この7節のところに、「週の初めの日」ということばが記されています。週の初めの日に主を信じる者たちがパンを裂いて主に礼拝をおささげするために、一つの場所に集まっていたというのであります。

ユダヤ人の安息日の習慣、金曜日の日没から土曜日の日没までを休みの日としていた習慣を、イエス・キリストが死んでよみがえられた日を記念する、復活した日の朝を主の日として記念する、週の初めの日を大切にするという習慣がクリスチャンの文化として大切にされていくことになったのでありました。

パウロはこのところに住むクリスチャンたちとの別れを惜しみ、パンを裂いて礼拝をし、語り合う時間が何時から始まったかはわかりませんが、パウロたちの交わりは夜遅くまで続くのでありました。

パウロが話をしている部屋にユテコという青年がいました。ユテコがどんな人物かはわかりませんが、一日中仕事をして働いてきて早く家に帰りたいと思いつつ、最後にパウロ先生に会って話しを聞きたいと思ったかも知れません。

パウロの話が夜遅く長々と続いていると、ユテコは一日の疲れとランプの油の香りでうとうとしていると眠り込んでしまい、腰掛けていた窓から落ちてしまうのでありました。

そこにいたみんなは驚き、3階から外へと出てユテコを抱き起こしてみると死んでしまっていたのでありました。

こんな大切な夜に大変なことが起こったとみんなが動揺していると、パウロはユテコを起こすと「心配することはない。まだいのちがあります」と言うのでありました。

エリヤのときのように、エリシャのときのように、パウロも死んでしまったユテコを生き返らせたことによって、神さまの愛と大きな喜びがそのところに満ちあふれるのでありました。この出来事は、パウロが出発した後も大きな慰めと励ましになり、この地域のクリスチャンたちの力となったのではないかと思います。

適応

いまを生きる私たち、日本においてクリスチャンとして歩む私たちは、主を信じる信仰を持って生活することが難しいことがあると思います。家族の中で、学校の中で、社会の中で、クリスチャンは自分一人だけという状況に置かれることがあると思います。そのような中、信仰生活において妥協してしまうことや、やりたくないのにやらなければならないこと、いろいろなことがあるのではないかと思います。

いまイエスさまが隣にいてくれたら、イエスさまの弟子たちやパウロが一緒にいてくれたら、「信仰を守るためによくやってくれているね」、「辛くて大変だったけど頑張ったね」、「無理しなくても大丈夫だよ」、などといった慰めのことばや励ましのことばをかけてくれるのではないかと思います。

いまの私たちの日々の生活においては、いろいろなことがあると思います。特に昨年から続いている新型コロナウイルスの影響によって大変な状況に置かれているのではないかと思います。私たちもいまの状況において集まることが出来ずに、みことばの恵みを分かち合ったり、祈り合ったりすることができずに大変な日々でありますが、いろいろなことを通してお互いに励まし合って慰め合っていくことが出来るようにさせていただきたいと思います。