2回目の伝道旅行が終わる

導入

今日の箇所は、パウロたちの第2回目の伝道旅行が終わり、いよいよ第3回目の伝道旅行がスタートする箇所であります。パウロの働きは終わることなく、新しい宣教地を目指して、イエス・キリストの福音を伝えるためにスタートするのでありました。 

使徒の働き18章18-23節
「神のみこころなら、またあなたがたのところに戻って来ます」と言って別れを告げ、エペソから船出した。

ポイント

1つ目のポイントは「どんなに小さなことでもお祈りして神さまに助けてもらおう」ということと、もうひとつのポイントは「毎日、神さまのみこころを求めて歩んでいこう」ということを思いながらみことばを見ていきたいと思います。

解説

パウロはコリントを出発するにあたり、ケンクレアの港において、パウロが誓願を立てていたことによって髪を剃り落とすのでありました。パウロがなぜ髪の毛を剃り落としたのか、どんな誓願をたてたのかはわからないのでありますが、ある注解書に書かれていたことは、ユダヤ人は過去の祝福に対する感謝を表すとき、将来の祝福を求めて祈るときに髪を剃るという習慣があったそうなので、コリントでの働きが守られ祝福されたことに対する感謝として、クリスチャンでありながらもユダヤ人として歩んできたことのあらわれとして。このようなことをしたのではないかとされています。

パウロたちは第2回目の伝道旅行を終えようとしていたところ、帰り道の途中でパウロがどうしても行きたかった場所であるエペソに立ち寄るのでありました。

以前にお開きしました箇所、使徒の働き16章6節で、パウロたちはアジアでみことばを語り福音を伝えるためエペソでの伝道を考えていたのですが、聖霊によってストップがかかり進路変更をした、計画の変更をしたのでありました。

パウロはあの偉大な都市、アジアの州の首都であるエペソで、素晴らしい神殿があり、アルテミスの崇拝されている神殿でありますが、多くの人が行き交う地で伝道をしたいと思っていたところ、今回はストップされることなく、エペソの町へと入っていくことになったのでありました。

パウロはこれまでの宣教のパターンと同じように、まずユダヤ人の会堂へと出かけていき、ユダヤ人たちに伝道をするのでありました。この地においてはパウロの話を聞いてくれる人々もいたようで、もっといろいろなことを教えてほしいと頼まれるのでありましたが、パウロは「神のみこころであったらまた戻ってきます」と語り、コリントから一緒にやってきたアキラとプリスキラをそのところへ残して出発してしまうのでありました。

パウロの第2回目の伝道旅行がいよいよ終わります。久しぶりのエルサレムの教会へ行き挨拶をして、そのあとでアンティオキアの教会へ行き、第1回目の伝道旅行を終えたときと同じようにアンティオキアの教会に戻って神さまのなさってくださった恵みを分かち合うのでありました。

そして、パウロはこれまでの時とは違い、バルナバやシラスもいない、ただひとりで第3回目の伝道旅行をスタートするのでありました。

今回の旅の目的はエペソで伝道することであったので、第2回目の伝道旅行に出かけたときと同じルートを歩いて行き、タルソ、デルベ、リステラ、イコニオン、ピシディアのアンティオキアへと出かけていき、これまでに伝道してきた場所を通って、それぞれの地域にいる弟子たち、救われた人たちと再会して、彼らを励ますのでありました。

適応

コリントでの伝道を終えたパウロ、エペソでの伝道をしたかったパウロ、いつでもどこでもどんなときでも神さまのみこころを求めて、神さまの御声に聞き従って歩んでいました。
私たちもパウロのように神さまのみこころに従って歩んでいけるように、神さまの御思いと一つとなって歩んでいけるように、絶えず神さまにチャンネルを合わせて生活していきたいと思います。そして消えて無くなってしまうことばではなく、神さまの力があらわされるように、神さまの国の権威がこの地上でもあらわされるように、祈りつつ毎日の生活を送っていきたいと思います。
天でなされているみこころがこの地でもなされるように、私たちを通してこの地に神さまの栄光があらわされるように、主を信じて、主に期待して、主と共に歩んでいきたいと思います。