導入
今の私たちの生かされている現代においては、たくさんの情報が溢れている時代であり、どんなに遠く離れた場所であっても、そのところで起こっているニュースをテレビやインターネットで、リアルタイムで映像を見ることが出来る、音声を聞くことが出来る時代になりました。
今から約2000年前にイエス・キリストがベツレヘムの家畜小屋でお生まれになったというニュース。イエス・キリストが救い主であると知っていたのならば、重大なニュースが入りましたと全世界でニュース速報が流れたのではないかと思いますが、ベツレヘムの近くにいた大勢の人々であっても救い主が誕生したことに気づくことなく、その夜を過ごしていたのでありました。
ポイント
今日もいつものようにポイントを2つあげたいと思います。1つ目のポイントは「イエスさまがこの地に来てくださったことを感謝しよう」ということと、もうひとつのポイントは「イエスさまに心からの賛美と礼拝をお献げしよう」ということを思いながらみことばをみていきましょう。
解説
驚くべきこのニュースは特別な人々に知らされたのではなく、野宿をしながら羊の群れを見守っていた羊飼いたちに伝えられたのであります。
羊飼いの仕事は、羊たちを狼や獣から守ったり、迷子にならないように助けたり、夜も眠らずに羊たちを見守っていなければならない大変な仕事でありました。この羊飼いたちは、もしかすると神殿でいけにえとしてささげることになっていた羊の群れを見守っていた、監視していたのではないかとされています。
イエスさまのお生まれになった夜、いつものように野宿をして羊の見張りをしていた羊飼いたちところに、あたり一面、天の栄光で包まれて、まばゆい光が照り輝くのでありました。そして、その光の中から天の御使いが現れ、羊飼いたちに語りかけるのでありました。
ひとりのみどりごが、ひとりの男の子が、私たちのために生まれる、私たちに与えられる。万軍の主の御業によって、世界で一番素晴らしいニュースが届けられたのであります。
羊飼いたちは、祝福されて生まれてきた赤ちゃんを最初に見るために選ばれたのでありました。本当ならば、神殿で祈り救い主の誕生を待ち望んでいたシメオンのような人物が最初に赤ちゃんの誕生をお祝いするのにふさわしい人物であったかも知れませんが、神のご計画は羊飼いたちを選んだのでありました。
なぜこのようなことになったのかはわかりませんが、羊飼いたちは素朴な心を持ち、地味な職業であり、真夜中の静けさの中にいたため、救い主が生まれたというニュースを素直に受け取ることのできる準備ができていたのかも知れません。
そのような羊飼いたちに主の栄光があらわされて、飼葉桶に寝かされた赤ちゃんを見つけるという何とも不思議なしるし、証拠となる目印を教えてもらうのでありました。まさに絶妙で見事なコントラスト、羊飼いと救い主という神さまの御業がなされることになったのでありました。
適応
私たちが救いの恵みに預かるということ、永遠のいのちをいただけるということ、これこそが聖書に記されている福音の素晴らしい恵みであるのです。
クリスチャンでどんな人ですかとか、クリスチャンになるにはどうしたらよいですかとか、クリスチャンは何を信じているのですかとか聞かれることがあると思いますが、ひとことでこれらの質問に答えるとするのならば、クリスチャンは聖書を信じている人ですということが出来ると思います。
この聖書の中には父なる神さまが旧約聖書の約束、イスラエルの民への約束をイエス・キリストによって現実のものとさせたという良い知らせであって、また、すべての人に救いの道が開かれたということでもあって、この「良い知らせ」は、父なる神さまからの賜物、プレゼントであって、イエス・キリストを通して罪赦され、買い戻されて、神の子とされる救いのメッセージであるのです。
私たちが心から願って神さまの助けを求めるのならば、必ず救いが与えられるのであります。救いは我々人間の努力や功績によって与えられるものではなく、神さまからの一方的な愛とあわれみによって与えられる、最高のプレゼントなのであります。
今年のクリスマス、神さまからの最高のプレゼントを頂いて、神さまへの心からの讃美をお献げしようではありませんか。私たちが全世界を造られた神さまによって救われたことを感謝しようではありませんか。